春を感じぬままに(後半戦)

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 皆様、如何お過ごしでしょうか。それでは、今日の”Tetsu”をお届けします。今回は今週のメイン、「春の阪急レールウェイフェスティバル 2012」を取材しました。



 今朝も滞在先を発ち、向かったのは正雀。会場の阪急正雀工場は、イベント開始前でした。他には11時開始のイベントもある中、阪急は早起きで9時開場とアナウンスされ、しかも集まりが良かったため9時少々前に始まりました。



 最初に行くのはやはりそう、新京阪P-6(後の阪急100形)と、神戸線900形の動態保存(写真、手前116、奥900)。直行で整理券を貰い直ちに並ぶと、今朝最初の運転に乗車出来ました。



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 どちらか一方、しかも1回きりなので、今回はP-6に乗車。車内の様子です(写真)。この頃から現在に至るまで京都線は、セミクロスシートの伝統が続いています。



 阪急京都線は、戦前「新京阪鉄道」として京阪の手で設立された路線、併用軌道もあり線形の悪い京阪線の新線として、天神橋(現在の「天神橋筋六丁目」)から京都に向け建設された路線です。同線のP-6が有名なのは、国鉄の超特急「つばめ」(SL牽引)を、並走する山崎で待ちかまえ、悠然と抜き去ったという逸話があるからです。その伝説の車両に乗ったのです。



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 同車の運転台(写真)。戦前製の電車で、装備はマスコン、ブレーキ弁に圧力計のみで、簡単です。しかし、何といっても動態保存であることが素晴らしい。



「P6.wma」をダウンロード



 そして場内を2往復します。その添乗音です。吊掛駆動なのは、当時としては標準的です。これが100キロ以上で走っていたら、と思うと、感慨があります。勿論、現在ではそんな走行は出来ないでしょうが。



 出来れば900も乗りたかったのですが、1人1回、参加証の葉書に入挟の証拠があり、断念しました。





 その運転の動画を、すぐに撮りました。これが動くことが、どれほど貴重なのか、分かるでしょうか。



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 続いて、JR東海道本線側に静態保存される、602です(写真)。大正15年川崎造船所製の電車です。



 同車も車内が見学出来ましたが、容量の都合で省略します。



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 続いて、工場内に移動。京都線特急用9300系9303が、補修中の姿で並びます(写真)。外板が補修されパテが塗られ、平らになっています。塗装が薄いですが、これは表面塗装を少し落とした姿、内部整備を終えると、窓のマスキングの後、下塗りの上阪急マルーンに塗られます。阪急には自動車体塗装機もあると、過去のイベントで見ました。



 これだけ銀色の電車が増え、京急までもステンレスを導入する中、阪急は頑なに塗装車に拘っています。外側のマルーンといい、内側の木目デコラ(古くは木材だった)といい、これは「ポリシー」ですね。



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 そして同編成の中間車、9873が、リフティングで、他の車両の頭の上まで持ち上げられます(写真)。東武南栗橋ほどではありませんが、近鉄五位堂とほぼ同規模、阪急線全車を整備します。



 なおクレーンは、地上の職員がリモコンで遠隔操作しており、自動化が進んでいます。





 その様子を、動画で撮りました。約15分を少々カットし、時間内に収めました。





 こちらも工場内で、菱形とシングルアームのパンタグラフが同時に上下していました。子供のスイッチ操作で、動作していたようです。



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 外には「阪急阪神ホールディングス株式会社」を示すように、阪神タクシーの「タイガースキャブ」が展示されます(写真)。



 他黒塗りの阪急タクシー(ハイヤーか?)、阪急バスが運転席試乗(子供制服体験)に用意されていました。



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 そして阪急ミュージアムへ。最初は5251、5000形の増備形ですが、最初から冷房が装備されていたことから、新形式5200形となった、とのことです。現在は前面部分のみがカットされ、残ります。サボは、山陽電鉄乗り入れ時の「特急 須磨浦公園~梅田」になっています。



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 続いて能勢電鉄、2番と書かれた電車です(写真)。客室部も一部残り、路面電車であった雰囲気が出ています。



 その後能勢電鉄は、阪急のお下がりをオリジナル塗色に塗り替え使用しましたが、現在は阪急マルーンに統一されています。やはり、マルーンは阪急電車に一番似合った色です。



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 続いては、931と600の貫通ドアです(写真)。奥の茶色のドアはドアの裏側で、ハニカム構造の展示です。手前には、デッドマン付きのマスコンがありました。



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 続いて800形800のカットボディです(写真)。運転台部分のみ残ります。甲陽園線の分岐駅である「夙川」、読めますか?



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 能勢2の後は、301のカットボディです(写真)。半鋼製電車の、何処が鋼製で何処が木材か、が分かるようなモデルになっています。



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 元「新京阪」の電気機関車、ED2003のカットボディです(写真)。一部電装部品も残ります。



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 隣は、P-6、後の100形101のカットボディです(写真)。前にスイッチがあり、標識灯及び前照灯の点灯が可能でした。



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 隣は920のカットボディです(写真)。これも前照灯が点灯可能でした。



 阪急は、母体の箕面有馬電鉄から戦時統合、そして解体され阪急となるまでの間に、多くの名車を輩出しましたが、それらの全てを丸のまま保存するにはスペースがあまりに足りず、そこでやむなくカットボディで保存しているのでしょう。苦渋の決断、どこか保存出来る場所があったら良かったのでしょうが、残念でした。



 また、朝一番なら、もう少しお客が少ない状態で撮影出来たでしょうが、P-6乗車が先であったため、また多数来場で、これが限界でした。やはり子供向けイベントであり、子供を排除するなんてことは、絶対に不可能です。



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 そして、リフティングと時間が重なったため先ほどは見られなかった、マルタイの実演です(写真)。動作の動画の方も、そのうちに。





 マルタイの動画です。全部で20分近くになりますが、こちらも一部カットし、時間内に収めました。



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 最後に、見学用に柵が設置された内側からの、車庫の眺めです(写真)。左から7303始め8連(京都線)、7012始め8連(神戸線)、9007始め8連(と思われる新車、宝塚線配属と思われる)、3324始め8連(京都線)、5315始め8連(京都線)です。



 以前は百位0が神戸線、1が宝塚線、3が京都線と区別されていましたが、今は京都線とそれ以外、の区別のようです(神戸線と宝塚線の区別が無くなった)。



 また、6300系以降は妻面屋根を白く塗る、というのが新たな標準となっています。



 そしてもう少し滞在したい気もしましたが、大体撮るべきは撮ったと思ったので、投稿時間を稼ぐべく、帰途に就きました。



 阪急のイベントは久しぶりです。やはりP-6に乗れたのが一番大きい。このまま永く動態で残して欲しいものですね。



 帰宅すると、大きな段ボールが。心待ちにしていた、新キーボードが届いたのでした。早速快調に使用し、良い感じです。消耗品とはいえ、相性は多少あるでしょうから、永く使いたいものです。



 それでは、次回をお楽しみに。

コメント

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No title

こんばんは。
P-6の動画楽しませて頂きました。
こんな形でかつての名車が生き永らえているのは
とても素晴らしいですね。
近鉄とは大違いです(苦)
こういったイベントに訪れた経験が無いのですが
Seichiroさんの記事を見る度に行きたくなります。

No title

鉄道イベントでは、確実に車両の写真が撮れるメリットがある反面、大抵が子供向けであることから、子供抜きの写真を撮ることは事実上不可能です。その辺が難しい所か。なお、阪急正雀は春秋両方あり、確率は高いです。
近鉄も、五位堂工場に大軌モ1の保存があります。数年前の秋の五位堂のイベントでは、車内公開をしたこともありました。ただ、名車1421とかは、残念です。
なお今度の土日には、四日市の近鉄塩浜でイベントがあります。クラブツーリズム専用車「かぎろい」も来るそうで、私は遠征中で残念ですが、どうでしょうか。JR貨物塩浜駅も目の前で、愛知機関区のDD51数両に、石油タキも相当数です。
今後も、時々ご訪問ください。よろしくお願いします。
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電車ばかり撮っている中年です。甥からは「おじちゃん」と呼ばれます。

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