”崩れ”の前線へ

Tatq1  皆様、如何お過ごしでしょうか。それでは、今日の”Tetsu”をお届けします。今回は、昨日参加した、国土交通省立山砂防専用軌道の様子を報告します。



 今回の取材は、立山砂防博物館が毎年春から秋にかけて行っている、「立山カルデラ砂防見学会」の一つです。カルデラの見学会の交通機関として、行き又は帰りの片道に、砂防専用軌道トロッコを使用するコースがあり、今回もそれで乗車しました。今回は往きの登り道に乗車するコースでした。



 集合時間は朝9時半、それまで時間があったことから、砂防博物館の見学を。写真は、トロッコの機関車で、現役のものと同型です(写真)。



Tatq2  奥には、レールの展示が(写真)。右4つが立山砂防軌道のレールで(左4つはJR等のレール)、当初建設時は一番右のメーター6キロのレールから始まり、9キロ、12キロを経て、現在は右から4番目、メーター15キロまで強くなりました。JRなどでは30キロ位から始まり、新幹線は展示では一番左の60キロ(多分現在は67キロ)です。重ければ重いほど鉄をたくさん使っている重軌条であり、当然丈夫です。しかし費用もかかるので、経済性との兼ね合いとなります。軌間610ミリ、軽量のトロッコではどの程度必要か。



 まだ時間があったので、外に出ました。



Tatq3  歩道は博物館裏から砂防軌道をカルバートで潜り、常願寺川河原に抜けており(軌道とクロスする踏切は現在通行禁止)、河原には訓練用か、通常は使わない軌道があります。その奥には「トロッコ展示レーン」があり、引退したのであろうトロッコ用機関車と、その後に蒸気機関車形のトロッコ列車が展示されています(写真)。2月の”トロッコまつり”に使うのか。その時に確かめようと思います。



Tatq4  もう一度軌道を潜って元に戻り、博物館別館の1階は、車輌整備基地になっています。丁度機関車が2軸単車のトロッコ客車を入換中で、牽いては推し、牽いては推ししていました(写真)。集合時間が近くなってきました。



Tatq5  そして集合、立山砂防カルデラの説明を聞き、早速乗車場所へ。博物館でヘルメットをかぶり、国土交通省立山砂防事務所に入り、通り抜けると、そのままプラットホームになっています。そこへ、今日乗車するトロッコが入線しました(写真)。気分が高鳴ります。



Tatq6  乗車までに数分あったので、列車が来た方向を見ると、広大なヤードが広がっています(写真)。ここは立山駅の団体バス駐車場の南側に当たる場所で、全行程を終えた後駐車場側からも眺めましたが、ゲート式クレーンもあり、一大基地になっています。



 そして乗車、出発します。



Tatq7  常願寺川に沿って登るかと思いきや、いきなりスイッチバックをして博物館の裏手に入っていきます。そして立山ケーブルカーの真横を何度もジグザグにスイッチバックして登っていきます(ケーブルカーの横にある謎の軌道がそうです)。立山ケーブルカーは外部に動力があるので200パーミルだって登れますが、トロッコは自走式、数十パーミルで必死です。だから何度もスイッチバックをして、高さを稼いでいきます。



 最初のスイッチバックはスルーも出来る三角線になっていて、向きもここで揃えることが出来ます(写真)。”つばめ””はと”が蛇窪でしていたことを、ここは基地目の前で出来ました。大阪なら宮原で何でもアリですが。



Tatq8  軌間は610ミリ、かなりきついRのカーブもあります。写真はトンネル、もとはボッカの道に敷かれた同軌道、崩れやすい場所はトンネルに変わりました(写真)。現在もなお線形改良を行っています。



Tatq9  砂防軌道特有の、スイッチバック用の信号(写真)。矢印が進行方向に変わると進行です。電気式の自動閉塞のようで、複雑な制御は摩訶不思議です。



Tatq10  途中4か所にある連絡所(写真は鬼ヶ城連絡所)。普通の鉄道でいえば、信号所でしょうか。連絡員がおり、信号を出します。小屋は立派な建物、駅名表示まであります。国鉄の信号所に匹敵します。



Tatq11  樺平連絡所に到着します(写真)。ここも三角線があります。ここを過ぎると間もなく、18段スイッチバックの始まりです。



Tatq12  途中からスイッチバックを望む(写真)。山にへばりつくように登っていきます。本当に、鉄道では大変です。



 ここを登り終えると、立山砂防カルデラの生命線、白岩砂防堰堤が望める展望台になり、一時停止しました。終点はもうすぐです。



Tatq13  終点、水谷平に到着(写真)。皆様、お疲れ様でした。立山砂防事務所水谷平出張所1階は、トロッコの整備基地になっており、駐車場同様の構造になっています。ほか宿舎、診療所などもあり、春から秋までは多くの労働者がいるようです。ここの飲料水自販機は、市街地と同じ定価で、プレミアはありませんでした。



Tatq14  しかし、軌道跡は先に続きます。水谷平にはかつてのヤードの跡がコンクリートで埋められており、その一つは白岩トンネルに向かっています(写真)。軌道はトンネル出口近くまで続きます。



Tatq15  何度か途切れますが、最後は橋の上、白岩砂防堰堤近くまで続きます(写真)。もうすぐ「天涯の湯」で、職員は天然温泉、見学者は足湯に浸かります。ここでバスで登ってきた見学客と交替、こちらはバス、向こうはトロッコに乗り、次の目的地に向かいます。



Tatq16  見学場所多数でしたが、現在の終点水谷平は、対岸からはこのように見えます(写真)。そしてカルデラ随所を見学、夕方に元の立山千寿ヶ原の立山砂防博物館に戻ってきました。そして私は帰途に就きました。



 このトロッコには、通常一般客は乗ることが出来ません。一般で乗車する方法は、唯一博物館の見学会に参加するしかありません。まだ今年最後の募集を行っている筈ですので、運のいい方は抽選で当ててください。そうでない方は、来年熱心に応募してください。ただ、雪の時期の2月に、トロッコのイベントがある、とホームページで見たことがあるので、トロッコ自体は見学できそうです。がっくりなさらないでください。それに、河原の展示もありますし。



 小さなトロッコで、軌間610ミリ、機関の出力も小さいですが、良い感じの軌道で、是非来年も乗りたいですねえ!

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Author:Seichiro
電車ばかり撮っている中年です。甥からは「おじちゃん」と呼ばれます。

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