ナローの記憶

Sanp1  皆様、如何お過ごしでしょうか。それでは、今日の”Tetsu”をお届けします。今回は、三岐鉄道北勢線電化80周年関連イベントを取材しました。



 今日は夏期休暇を取得し、仕事は休み。早速取材に、というところですが、休日モードに入ってしまい、またしても得意技を。出発時にはかなり日が高く、既に暑さは本格的になっていました。正直車で行こうか、と思ったのですが、やはり電車のイベントですから、電車で行くのが礼儀かと思い、困難は予想しながら電車に乗りました。



Sanp2  桑名から北勢線西桑名に行くと、間もなく楚原行きが発車するとのことで、列車の発車を待たせてしまいました。そのため西桑名での記録はなく、1枚目が楚原終着です(写真)。



 このまま駅で30分待ち、阿下喜へ行くことも考えましたが、そうすると第二目的地は最も暑い時間帯になってしまいます。そのため、駅から外に出ました。



Sanp3  予定したルートを歩くこと20分、用水路沿いの雑草の生い茂った未舗装農道に入り、数分で、見えてきました、「ねじり橋」が(写真)。下の用水路・農道と上の線路が斜めにクロスする関係で、コンクリートのアーチがねじれており、「ねじり橋」と呼ばれます。



Sanp4  アップで見ると、アーチを構成するコンクリートブロックが、ねじれて積まれているのが分かります(写真)。これは通称「ねじりまんぼ」と呼ばれる積み方で、上下を斜めにクロスさせるために、このようになっています。



Sanp5  この技術を保存すべく、「土木遺産」に一昨年指定された旨のプレートが設置されています(写真)。



Sanp6  橋の南側から(写真)。ここから10メートル橋に近づいて撮ると、三岐鉄道のホームページのような、鬱蒼とした山中の橋梁のように見えます。確かに右(西桑名方)は切り通しですが、左(阿下喜方)は築堤であり、あと20メートル下がると、左に田んぼが見えてきます。



Sanp7  この場所でのもう一つの目的、「めがね橋」(3連コンクリートアーチ橋)に、西桑名行き列車が差しかかります(写真)。



Sanp8  その列車と楚原で行き違った、阿下喜行きが「めがね橋」を通過します(写真)。車輌は、後3両が「ナローの女王」として有名な200形です。



 200形は、旧三重交通湯の山線(現近鉄湯の山線)が特殊狭軌だった時代に新製された連接車体の新車でしたが、湯の山線改軌で北勢線に転出、現在は電装解除され全車付随車となり、他の電動車を連結しています。他車と比べれば車齢は浅いと思われますが、未だ冷房改造が行われておらず、今後の動向は注目です。



Sanp9  列車が行き過ぎた後、「めがね橋」に近づきます(写真)。3連コンクリートブロックアーチ橋、歴史的な構造物です。これも土木学会の「土木遺産」のプレートが設置されていますが、近くまで寄って撮影することは出来ませんでした。



 そして約20分かけて楚原に戻ります。そして今回の主目的地へと向かいます。



Sanp10  楚原から2駅、終点阿下喜駅横には、モニ226が保存されます(写真)。北勢線から内部・八王子線に移動、引退し解体の危機にあった所、この車輌だけ保存されたのだそうです(他車は用途廃止後、即時解体された)。四日市市内で保存されていた所、縁あって元の北勢線に里帰りしましたが、放置されていた関係で腐食が進んでおり、相当の修復が必要でした。しかし、北勢線電化80周年記念に合わせボランティアによって整備され、外観の修復が写真のとおり終わり、機能も相当修復されました。今後内装も修復する予定だそうです。



 実は、今日午前10時から、阿下喜駅側の会場で「北勢線電化80周年記念祝賀会」が開かれていましたが、得意技と昼の寄り道で終わってしまいました。既に会場は片付けモードになっていました。



Sanp11  反対側の様子(写真)。先ほどの写真側が荷物室で、片側に客用ドアが3つありました。



Sanp12  北勢線電車を模した電動の乗り物が、後にありました(写真)。この手前には軌道自転車がありました。



Sanp13  電車の後には、活動の拠点である「軽便鉄道博物館」があり、収蔵品の収納、他各種展示がありました(写真)。前には腕木式信号機が立ちます。



Sanp14  ちょっと運転台を覗きます(写真)。戦前の電車の運転台です。しかし、客用シートは無く、車内は今後整備する、とのことです。



 半鋼製電車ということで、雨の溜まり方によって金属外板も木材も傷んでおり、以前見た時にはかなり傷んでいるなあ、と思っていましたが、外観だけでもここまで修復したのは、相当の苦労があったのだろうなあ、と思いました。



 なお、ライトがシールドビーム2灯(通称「ブタ鼻」)になっていたのを、一方は旧式大型ライトに復元した、とのことでした。



 このまま整備を進め、車内も見学できるようになると、もっと良いですね。今後に期待します。



Sanp15  駅寄りには、SL時代の転車台を移設した、とのことです(写真)。これも良い感じですね。そして、帰りの電車に乗りました。



Sanp16  戻り道、北大社信号場を撮りました(写真)。右が本線、左の分岐は、そのまま車庫・工場へと繋がっています。



Sanp17  そして終点、西桑名に戻りました(写真、200形202始め4連)。少し早い気はしましたが、そのまま帰宅しました。



 日本では3路線だけとなった、特殊狭軌(762ミリ、2フィート6インチ)の路線。このまま各種の資産と共に、永く続くように心から願っています。皆さんも、是非乗ってみては如何でしょうか。



 それでは、次回をお楽しみに。

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電車ばかり撮っている中年です。甥からは「おじちゃん」と呼ばれます。

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